空き家問題とご先祖さま(第2回)

地方活性化について語ることが多くなった。
ある打合せでのこと、ある方が以下のような話をしはじめた。

「「先祖伝来」というが、そもそも、太平洋戦争以前に土地を所有していたのは、ほんの一部の地主しすぎず、大半は小作だったはずだ。
それが大きく変わったのは、太平洋戦争後に行われた農地解放。」

確かに、見落としがちな視点だなと感心した。
となると、今の空き家問題、特に、先祖伝来の、という意識は、戦後の数十年に定着した文化に過ぎないと言えるかもしれない。

土地所有ができなかった大半の人々にとって、農地解放は「自らの土地がある」という状況を生み出した。
そして、田舎から状況し、都会で働くこととなった、多くの人々にとって、都会で一戸建てを持つ、ということが、田舎で実家を継ぐ人々に対し、「自らのの土地のない人々」が、自らが稼いで「自らの土地を獲得する」ということが、目標になっただろうということは、理解できる。

一方、諸外国では、家は価値あるものとしてメンテナンスし、売却して他人に引き継ぐもの、と意識されているという。

耕作放棄地となった土地は何も価値を生まない。
ただ、保有することが人として一人前かもしれない、と満足する「土地神話」から心を解放し、土地を如何に利益を得るものに変えていくか、それが、日本の将来にはとても大切なのではないか。