キャリア教育とは(ジブンノオトさんからの贈り物へのお礼)

「キャリア教育」
実は、その言葉を初めて耳にしたのは、1年半ほど前、周防大島に初めて訪れた時でした。
その後、地方活性化を進めている地域、自治体に行くと、
「キャリア教育」
という言葉がよく耳に入ることに気づきました。

とは言え、正直に申し上げると、私自身はまだ
「キャリア教育」
というものが正確にわかっているわけではありません
(誰か、教えてくれたらありがたい。。。)

地域活性化とキャリア教育が結びつく一つの理由は、
地域で産業を興すことができれば、
「都会に行く人材が、地域に残ってくれる、戻ってきてくれる」
「都会の人材が、地域に来てくれる」
まさに、UIJターンの重要な要素、ということなのだと思います。

「企業誘致では地域は活性化しない。なぜなら地域に落ちるのは給与所得だけ」
ということ(この当たり前のことはわかっていない自治体もたくさんありますが)なのですから、
「地域企業こそが大事」
だからこそ、
「企業誘致ではなくて、起業だ」
と言うのは、経済的にも良い説明になっていると思います。

そうこうしているうちに、
「シンギュラリティー」
の議論、要するに、オペレーション的な仕事は、AIに奪われる、
「だから、クリエイティブな仕事を創り出すスキルが求められる」

まさに、LIFE SHIFTでブームになった人生100年時代だからこその、
「キャリア教育」
という話が語られるようになってきました。

そんなモヤモヤしている時に、周防大島のジブンノオトさんから、
起業家教育 Design Book
という贈り物をいただきました。


夏に行われた、子供のたちのための起業教育プログラム
「Startup Kids Camp」
に少しばかりサポートをさせていただいたお礼なのですが、

そこには、
AIの進化は、起業家や企業経営者だけではなく、すべての人に
「仕事を創り出す起業家精神が求められる。だから起業家教育を教育課程にすべきだ!」
ということが、明確に書かれていました。
もちろん、その先には、
「人口減少地域である周防大島に、UIターンを増やしたい」
という、地域の本音も書かれていました。

まさに、私が「キャリア教育の意義」と考えていたことの
「一応の答え」
です。

しかし、「一応」なのです。
相変わらず、実はモヤモヤが取れていないのです。
そうなんだよな、でも、なんだか。。。

この素晴らしい本には、実は、ケーススタディーとして、
周防大島の素晴らしい起業家の皆さんの
プロフィールや思いが書かれています。

私自身が、お会いして、お話を伺っている方々だけでも、
瀬戸内ジャムズガーデンの松嶋匡史さん
オイシーフーズの新村一成さん
KASAHARA HONEYの笠原隆史さん
そして、この本を作られた、ジブンノオトの大野圭司さん
が登場します。

この方々は、多分、
「キャリア教育なんか受けていないけど、こういう素晴らしい起業家になられたはずだ」
ということなのです。

そんなことを考えていた時に、夏のCampで、
「ジブン100%」


という大きな紙が貼られていたことを思い出しました。

ジブンの個性というのは、
「一つの針金に石膏を巻きつけていくような彫刻ではなくて、
実は、経験を通じて、一本の木から掘り出されていく彫刻のようなもの」

なのかもしれないなと。

人間の個性というのは、実は、遺伝子に左右されるものが少なくないという報告もあります(安藤寿康「遺伝子の不都合な真実」。この本のことはまた別途書いてみたいと思います。) その遺伝子の発芽を抑制してしまっているのが
「環境」
なのだとか。。。

だとすると、
広い意味で、すべての経験、
それは、学校教育や、よく語られる「キャリア教育」も含め、
すべての子どもに与えられる刺激がキャリア教育なんじゃないの?

と思ったりするわけです。

仮に「(狭義の)キャリア教育」を「クリエイティブな人を生み出す」という立ち位置に限定していると、
こと、流されやすい日本では、
クリエイティブな個性ではなく、
地道に物事をこなすという別の素晴らしい個性を持つ気質を持った人を生み出すことは、
教育の成果にはならなくなってしまう
という現実を生んでしまうと思うのです。
こういう素晴らしい個性の人々に対して、AIの時代がとても素晴らしい時代になるにはどうすれば良いか。。。

大野圭司さんは、多分、そこはわかっていて、こういう経験を通じて、
「ジブンを見つけて欲しい」
と考えておられるのだと思います。
圧倒的に、クリエイティブを育てる(一つの木からそこを掘り出す)仕組みが少ないからこそ、
「(狭義の)キャリア教育を教育課程に」
とおっしゃっているのだと思いますし、圧倒的に、そういう経験が少ないのも、また、
「AI時代がすぐそこまで来ている中で、事実だ」
と感じています。

実際、夏のプログラムに参加された子供達のご家族は
「そういうことに理解がある方」
なのだと思います。
逆を言えば、
「そういうことに理解がない、実際に教育費がかけられない、そういう経験が周囲にない」
から、
「掘り起こす機会すら提供されない」
ということの
「子供たちに対する不平等」
があるからこそ、周防大島で、公教育の中でと発信をしている大野さんに、私は共感しています。

ぜひ、ジブンノオトのホームページを覗いてみていただきたいと思います。
http://jibunnote.co.jp

 

狭義のキャリア教育を促進することで、
本当のキャリア教育が実現することを祈りながら、
もう少し、モヤモヤします。