山小屋から地方創生を考える

日本百名山ブームも2巡目という話もある。
トレッキングという言葉も定着。
山小屋も、「親父が名物」という時代から、快適性や名物をもとりあえげられて、隔世の感は否めない。

そういう私も、仲良くさせていただいている小屋が一つある。
日本百名山の一つ、標高2530mの蓼科山の山頂にある、蓼科山頂ヒュッテだ。

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それまでは、山小屋はお世話になるところではあっても、山小屋がどのように守られているのか、については無知であった。
山小屋は、オーナーである小屋主はもちろんだが、そこに集う、多くの仲間によって守られている。
土日は山小屋は混む。
その多くの仲間が、順に山小屋のボランティアに登っている、という場面に出会う。
もちろん、そこを利用する登山客も、仲間。

そこに小屋があるからこそ、「緊急事態」に対応できる安心感が得られるのだ。
「小屋があったら、何か買いましょう。食べましょう」
「それは、将来に向けて小屋が続くために大切なこと」
小屋に関わる方々から耳にした。

そういえば、「繁盛店がなくなったのを憂える声が多いが、実はそういう人はほとんど利用していない。気づくと、誰も来ていなかった」というようなオチの話をWebで見たことがある。

毎年欠かさず登ってきた蓼科山。2年ぶりに蓼科山頂ヒュッテに顔を出した。
不覚にも、昨年は靭帯損傷で登れなかったのだ。
僕を仲間として迎えてくれた。そして、僕も仲間として、おいしいカレーうどんをいただいた。

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山小屋を維持していく、ということと、ある町が続いていくという地方創生は、実はよく似ている。

そこを大事にしたいという仲間とその具体的活動に支えられているということ
そして、そこを特徴づける、しかも代替できないもの、がしっかりとあること。山小屋で言えば親父の個性でもいいし、地域であれば歴史でも産業でも文化でもいい。

そんなことを感じながら、急勾配の登山道を駆け下りた。